(概要)
ポンテ・デ・ポンテ・サンパイオ(Ponte de Ponte Sampaio)は、スペイン北西部ガリシア州ポンテベドラ県のヴェルドゥゴ川に架かる中世起源の石橋で、サンティアゴ巡礼路ポルトガルの道の重要地点に位置する。現在の橋は16~17世紀に大きく改修されたとされ、半円アーチが連続する堅牢な花崗岩造りが特徴である。全長は約140メートル、10連のアーチが川の流れに優雅な影を落とし、ガリシア地方の伝統的土木技術をよく伝える。
この橋は交通の要衝として古くから栄え、巡礼者や商人、漁民が行き交った。とりわけ歴史に名を刻むのが1809年のポンテ・サンパイオの戦いで、ナポレオン軍に対し地元民兵とスペイン軍がこの橋を拠点に抵抗し勝利した。橋のたもとには記念碑が立ち、ガリシアにおける独立の象徴として今も敬意を集めている。
周囲には入江状に広がるリアス海岸の景観があり、潮の満ち引きで表情を変える水面と石造アーチの対比が美しい。橋を中心に小さな集落が発展し、巡礼者向けの宿やカフェが点在する。現代では自動車用の新橋が並行して設けられ、旧橋は主に歩行者と巡礼者のための歴史的プロムナードとして利用されている。
ポンテ・サンパイオ橋は、単なる通路を超え、戦いの記憶と巡礼の祈りをつなぐ“生きた遺産”である。石のアーチを渡る一歩一歩に、中世から続く旅の時間が重なり、ガリシアの風土と人々の誇りを静かに語りかけている。
(アクセス)
ビーゴ・ギシャール駅(Vigo Guixar)からPontevedra駅に下車して約4kmで徒歩1時間程です。➠ Map

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